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【法令番号 】(昭和四十六年六月一日法律第九十一号)
【施行年月日】昭和四十七年五月三十一日
【最終改正 】平成七年四月二一日法律第七一号
目次
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 規制(第三条―第十一条)
第三章 悪臭防止対策の推進(第十二条―第十七条)
第四章 雑則(第十八条―第二十二条)
第五章 罰則(第二十三条―第二十五条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、工場その他の事業場における事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制を行い、その他悪臭防止対策を推進することにより、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「特定悪臭物質」とは、アンモニア、メチルメルカプタンその他の不快なにおいの原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質であって政令で定めるものをいう。
2 この法律において「臭気指数」とは、気体又は水に係る悪臭の程度に関する値であつて、総理府令で定めるところにより、人間の嗅覚でその臭気を感知することができなくなるまで気体又は水の希釈をした場合におけるその希釈の倍数を基礎として算定されるものをいう。
第二章 規制
(規制地域)
第三条 都道府県知事は、住民の生活環境を保全するため悪臭を防止する必要があると認める住居が集合している地域その他の地域を、工場その他の事業場(以下単に「事業場」という。)における事業活動に伴って発生する悪臭原因物(特定悪臭物質を含む気体又は水その他の悪臭の原因となる気体又は水をいう。以下同じ。)の排出(漏出を含む。以下同じ。)を規制する地域(以下「規制地域」という。)として指定しなければならない。
(規制基準)
第四条 都道府県知事は、規制地域について、その自然的、社会的条件を考慮して、必要に応じ当該地域を区分し、特定悪臭物質の種類ごとに次の各号の規制基準を当該各号に掲げるところにより定めなければならない。
一 事業所における事業活動に伴って発生する特定悪臭物質を含む気体で当該事業場から排出されるものの当該事業場の敷地の境界線の地表における規制基準 総理府令で定める範囲内において、大気中の特定悪臭物質の濃度の許容限度として定めること。
二 事業場における事業活動に伴って発生する特定悪臭物質を含む気体で当該事業場の煙突その他の気体排出施設から排出されるものの当該施設の排出口における規制基準 前号の許容限度を基礎として、総理府令で定める方法により、排出口の高さに応じて、特定悪臭物質の流量又は排出気体中の特定悪臭物質の濃度の許容限度として定めること。
三 事業場における事業活動に伴つて発生する特定悪臭物質を含む水で当該事業場から排出されるものの当該事業場の敷地外における規制基準 第一号の許容限度を基礎として、総理府令で定める方法により、排出水中の特定悪臭物質の濃度の許容限度として定めること。
2 前項の規定にかかわらず、都道府県知事は、規制地域のうちにその自然的、社会的条件から判断して同項の規定による規制基準によつては生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域における悪臭原因物の排出については、同項の規定により規制基準を定めることに代えて、次の各号の規制基準を当該各号に掲げるところにより定めることができる。
一 事業場における事業活動に伴つて発生する悪臭原因物である気体で当該事業場から排出されるものの当該事業場の敷地の境界線の地表における規制基準 総理府令で定める範囲内において、大気の臭気指数の許容限度として定めること。
二 事業場における事業活動に伴つて発生する悪臭原因物である気体で当該事業場の煙突その他の気体排出施設から排出されるものの当該施設の排出口における規制基準 前号の許容限度を基礎として、総理府令で定める方法により、排出口の高さに応じて、臭気排出強度(排出気体の臭気指数及び流量を基礎として算定される値をいう。)又は排出気体の臭気指数の許容限度として定めること。
三 事業場における事業活動に伴つて発生する悪臭原因物である水で当該事業場から排出されるものの当該事業場の敷地外における規制基準 第一号の許容限度を基礎として、総理府令で定める方法により、排出水の臭気指数の許容限度として定めること。
(市町村長の意見の聴取)
第五条 都道府県知事は、規制地域の指定をし、及び規制基準を定めようとするときは、当該規制地域を管轄する市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の意見をきかなければならない。これらを変更し、規制地域の指定を解除し、又は規制基準を廃止しようとするときも、同様とする。
2 都道府県知事は、前項の場合において、必要があると認めるときは、同項に規定する市町村長のほか、当該規制地域の周辺地域を管轄する市町村長の意見をきくものとする。
(規制地域の指定等の公示)
第六条 都道府県知事は、規制地域の指定をし、及び規制基準を定めるときは、総理府令で定めるところにより、公示しなければならない。これらを変更し、規制地域の指定を解除し、又は規制基準を廃止するときも、同様とする。
(規制基準の遵守義務)
第七条 規制地域に事業場を設置している者は、当該規制地域について規制基準を遵守しなければならない。
(改善勧告及び改善命令)
第八条 都道府県知事は、規制地域内の事業場における事業活動に伴つて発生する悪臭原因物の排出が規制基準に適合しない場合において、その不快なにおいにより住民の生活環境が損なわれていると認めるときは、当該事業場を設置している者に対し、相当の期限を定めて、その事態を除去するために必要な限度をおいて、悪臭原因物を発生させている施設の運用の改善、悪臭原因物の排出防止設備の改良その他悪臭原因物の排出を減少させるための措置をとるべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、相当の期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
3 前項の規定による措置は、当該事業場の存する地域が規制地域となつた日から一年間は当該事業場を設置している者について、当該事業場において発生する悪臭原因物の排出についての規制基準が新たに設けれけた日から一年間は当該事業場を設置している者の当該悪臭原因物の排出について、とることができない。
4 第二項の規定による措置は、当該事業場において発生する悪臭原因物の排出についての規制基準が強化されたときは、その日から一年間、その排出が強化される前の規制基準に適合している場合について、とることができない。
5 都道府県知事は、小規模の事業者に対して第一項又は第二項の規定による措置をとるときは、その者の事業活動に及ぼす影響についても配慮しなければならない。
(都道府県知事に対する要請)
第九条 市町村長は、当該市町村の住民の生活環境を保全するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事に対し、規制地域を指定し、若しくは規制基準を設定し、若しくは強化すべきこと、又は悪臭原因物を排出する事業場について前条第一項若しくは第二項の規定による措置をとるべきことを要請することができる。
(事故時の措置)
第十条 規制地域内に事業場を設置している者は、当該事業場において事故が発生し、悪臭原因物の排出が規制基準に適合せず、又は適合しないおそれが生じたときは、直ちに、その事故について応急措置を講じ、かつ、その事故を速やかに復旧するように努めなければならない。
(悪臭の測定)
第十一条 都道府県知事は、住民の生活環境を保全するため、規制地域における大気中の特定悪臭物質の濃度又は大気の臭気指数について必要な測定を行わなければならない。
第三章 悪臭防止対策の推進
(国民の責務)
第十二条 何人も、住居が集合している地域においては、飲食物の調理、愛がんする動物の飼養その他その日常生活における行為に伴い悪臭が発生し、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように努めるとともに、国又は地方公共団体による悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策に協力しなければならない。
(悪臭が生ずる物の焼却の禁止)
第十三条 何人も、住居が集合している地域においては、みだりに、ゴム、皮革、合成樹脂、廃油その他の燃焼に伴つて悪臭が生ずる物を野外で多量に焼却してはならない。
(水路等における悪臭の防止)
第十四条 下水溝、河川、池沼、港湾その他の汚水が流入する水路又は場所を管理する者は、その管理する水路又は場所から悪臭が発生し、周辺地域における住宅の生活環境が損なわれることのないように、その水路又は場所を適切に管理しなければならない。
(国及び地方公共団体の責務)
第十五条 地方公共団体は、その区域の自然的、社会的条件に応じ、悪臭の防止のための住民の努力に対する支援、必要な情報の提供その他の悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策を策定し、及び実施するように努めなければならない。
2 国は、悪臭の防止に関する啓発及び知識の普及その他の悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策を総合的に策定し、及び実施するとともに、地方公共団体が実施する悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策を推進するために必要な助言その他の措置を講ずるように努めなければならない。
(国の援助)
第十六条 国は、事業場において発生する悪臭を防止するため必要な施設の設置又は改善につき、資金のあつせん、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。
(研究の推進等)
第十七条 国は、悪臭を発生する施設の改良のための研究、悪臭の生活環境及び健康に及ぼす影響の研究、悪臭の測定方法の研究その他悪臭の防止に関する研究を推進し、その成果の普及に努めるものとする。
第四章 雑則
(報告及び検査)
第十八条 都道府県知事は、第八条第一項又は第二項の規定による措置に関し、必要があると認めるときは、当該事業場を設置している者に対し、悪臭原因物を発生させている施設の運用の状況、悪臭原因物の排出防止設備の設置の状況その他悪臭の防止に関し必要な事項の報告を求め、又はその職員に、当該事業場に立ち入り、悪臭の防止に関し、悪臭原因物を発生させている施設その他の物件を検査させることができる。
2 前行の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈しては、ならない。
(関係行政機関等の協力)
第十九条 都道府県知事は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対し、悪臭原因物を発生する事業場の事業活動、悪臭原因物の排出防止技術その他悪臭の防止に関し、必要な事項につき、資料又は情報の提供、意見の開陳その他の協力を求めることができる。
2 関係行政機関の長は、この法律の円滑かつ適正な施行を図るため、都道府県知事に対し、特定悪臭物質の濃度又は気体若しくは水の臭気指数の測定方法、悪臭原因物の排出防止技術その他悪臭の防止に関し必要な事項につき、助言その他の援助に努めるものとする。
(測定の委託)
第二十条 第八条第一項の規定による勧告を行うために必要な測定及び第十一条の規定による測定は、これらの測定を適正に行うことができる者として総理府令で定めるものに委託することができる。
(事務の委任)
第二十一条 この法律の規定により都道府県知事の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、市町村長に委任することができる。
(条例との関係)
第二十二条 この法律の規定は、地方公共団体が、この法律に規定するもののほか、悪臭原因物の排出に関し条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない。
第五章 罰則
第二十三条 第八条第二項の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第二十四条 第十八条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。
第二十五条 法人の代表者又は法人若しくは、人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附則 抄
1 この法律は、公布の日から起算して一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第四項の規定は、昭和四十六年七月一日から施行する。
附則 (平成七年四月二一日法律第七一号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成八年四月一日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正前の第三条の規定により指定された規制地域は、改正後の第三条の規定により指定されたものとみなす。
2 改正前の第四条の規定により定められた規制基準は、改正後の第四条第一項の規定により定められたものとみなす。
第三条 改正後の第四条第二項第一号の規定に基づく総理府令が施行されてから同項第二号及び第三号の規定に基づく総理府令が施行されるまでの間における同条の規定の適用については、同条第一項第二号中「前号の許容限度を基礎として」とあるのは「前号の許容限度(次項第一号の規制基準を定めたことに伴い廃止された前号の規制基準に係る許容限度があるときは、当該廃止された規制基準に係る許容限度)を基礎として」と、同条第一項第三号中「第一号の許容限度を基礎として」とあるのは「第一号の許容限度(次項第一号の規制基準を定めたことに伴い廃止された第一号の規制基準に係る許容限度があるときは、当該廃止された規制基準に係る許容限度)を基礎として」と、同条第二項中「同項の規定により規制基準を定めることに代えて、次の各号の規制基準を当該各号に掲げるところにより定める」とあるのは「総理府令で定めるところにより、同項各号のいずれかの規制基準に代えて、次の各号の規制基準で当該いずれかの規制基準に対応するものを次の各号に掲げるところにより定める」とする。
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